WES1級対策 残留応力について

WES1級 試験対策

おはようございます。

RYOです。

私は今、お盆休み真っただ中です。

最高です。

「休みを絶対に有意義に使おう! 一日とて無駄には過ごさない!」強い決心の元始まった長期連休です。

早速ですが、本日午後12時位に目を覚ましました。

2度寝ならず3度寝しました。

明日からは絶対に早起きして頑張ろうと強く決心しなおしました。

さて、今日は、残留応力について説明していこうと思います。

2023年6月14日出題 類似問題

軟鋼広幅平板の突き合せ溶接接手の残留応力について、次の各問いに答えよ。

(1)x軸上における、溶接方向(y方向)の残留応力σyの分布を簡略的に描け。

解答例)

(2)溶接線近傍の残留応力σyの最大値はどの程度の大きさか。

解答例) 材料の降伏応力程度

(3)溶接入熱が大きくなると引張残留応力の最大値、引張残留応力の生じる範囲はどうなるか。

・引張残留応力の最大値

解答例)変化しない。材料の降伏応力程度

・残留応力の生じる範囲

解答例)広くなる。

(4)残留応力の影響を受けやすい損傷形態を2つ挙げよ。

解答例)低温割れ、疲労破壊、応力腐食割れ、脆性破壊

残留応力とは

残留応力とは、溶接後に溶接部近傍に発生する引張応力(または圧縮応力)のことです。

溶接をすると溶接部に残留応力が発生します。

この残留応力は溶接部に有害なもです。

低温割れや、疲労破壊、応力腐食割れ等の発生原因になるものです。

詳しくはWES1級対策 低温割れ(遅れ割れ)についてに記載しておりますので、一読いただけると幸いです。

溶接部に発生している残留応力とは溶接金属の凝固収縮が妨げられる力でしたね。

溶接金属が凝固収縮により「僕、小さくなりたいよ!!!」という状態に対して、母材に拘束されて変形させてもらえない状態です。

残留応力は溶接金属が母材から引っ張られているという事を理解しておきましょう。

溶接残留応力の分布について

平板の突き合わせ溶接部をした後に発生する残留応力の分布は以下の様になります。

溶接線近傍で最大値となってます。

溶接部は、プラスの応力である引張応力をバリバリ受けています。

それに釣り合うように、溶接部の両端にマイナスの応力である圧縮残留応力が生じています。

ここでのポイントは2点でございます。

①溶接部近傍が残留応力(引張応力)の最大値になる

②残留応力の最大値はどんな時でも材料の降伏応力程度である

①についてはなんとなく分かると思います。

溶接部近傍が最も強く母材からの引張応力を受けています。

②について説明します。

結論を言うと、どれだけ溶接量を増加させようが、溶接入熱を大きくしようが、残留応力の最大値は、その材料の降伏応力程度にしかならないのです。

金属材料が降伏応力を超える応力を受けると、材料は塑性変形します。

降伏応力を超えた分は自分の形を変えるのです。

つまり降伏応力を超えた分の応力は残留応力にならないのです。

降伏応力を超えた分の応力は材料の形状を変化させることで、残留応力にはならないというイメージですね。

つまり溶接量が増加したり、溶接入熱が増加しても、残留応力の最大値が増加することはない(降伏「応力で頭打ちとなる)が、残留応力が残る範囲は広くなるということです。

弾性変形と塑性変形について

金属材料の応力ひずみ線図例

横軸はひずみ(引張応力を受ける金属材料の変形量)で、縦軸は引張応力の大きさです。

降伏応力に達するまで応力に比例して金属材料が変形していることが分かります。

この間で起きる変形を弾性変形と呼びます。

この変形の特徴は途中で荷重を掛けること(金属材料を引っ張ること)を辞めると、金属材料は荷重を掛ける前の形状に戻ることができます。

つまり弾性変形とは応力を受けている間だけ形状が変形しているのです。

ボールペンに入ってるばねを指で潰して、指を開くと、「びよーん!」と元の形状に戻りますよね。

これ弾性変形です。

そしてこの降伏応力を超えると、塑性変形が始まります。

塑性変形が始まってしまうと、途中で荷重を掛けることを辞めても、元の形状に戻ることができなくなります。

つまり塑性変形とは、応力を取り除いても形が元に戻らない変形のことです。

ボールペンに入ってるばねの端と端を掴んで引っ張ったりねじったりすると伸びてしまってばねとして使用できなくなりますよね。 もったいないからやらないで下さいね(笑)

これ塑性変形です。

そして塑性変形が始まってもなお、応力を緩めず荷重を掛け続けると、その金属材料は破断します。

弾性変形→塑性変形→破断

残留応力が引き起こす損傷

残留応力が材料に存在することで、低温割れや応力腐食割れなどの脆性破壊および疲労破壊のリスクが高くなります。

材料に残留応力が存在していることは、材料が外部から応力を受けていない状態(ただそこに置いてあるだけの状態)で溶接部が常に引張応力を受けている状態です。

このような場所に外部から応力を受けると、応力が重畳します。

これにより予期せぬ損傷のリスクが高くなるのです。

なぜ残留応力があると低温割れが発生しやすくなるのかWES1級対策 低温割れ(遅れ割れ)についてを一読いただけると幸いです。

まとめ

ここまでの内容が理解できたらこの例題を解いてみましょう。

高張力鋼と軟鋼どちらが残留応力が高くなるか答えよ。またその理由を述べよ。

今日も最後まで見てくれてありがとうございます。

WES1級やWES特別級、非破壊検査(UT、PT、MT、RT)の試験問題等で質問等あれば、コメントしてください。

翌日も過剰に睡眠したRYOでした。

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