おはようございます。
RYOです。
緊急事態です。車のエアコンが壊れました。
エンジンかけてもエアコンがすぐ始動しません。始動するまでに2分くらい掛かります。
近くの車屋に持っていくと修理に37000円ほど掛かると言われました。
「ため息はくと幸せが逃げちゃうよ。」と聞いたことがありますが、僕はとても大きいため息を吐きました。そして修理することを決意しました。
さて、今日はFe-C系平衡状態図について説明していこうと思います。
例題 2019年6月6日出題 類似問題
図1はFe-C系平衡状態図である。
C量が0.15%の鋼をA点(1000℃)まで加熱した後、冷却するとする。
図1

(1)非常にゆっくり冷却した場合の組織変化について、変態温度に関連させて述べよ。
解答例) 1000℃時点ではオーステナイト単相の組織である。オーステナイト単相組織が850℃未満まで冷却されると炭素濃度の薄い箇所からフェライトに変態していく。このときオーステナイト+フェライトの混合組織となる。727℃未満になると炭素濃度の濃い箇所である残留しているオーステナイトがパーライトに変態していく。常温になった時、フェライト+パーライトの混合組織となる。
(2)冷却速度を速めた場合の変態に関して次の文章の( )に適切な言葉を記載せよ。
鋼の変態は主として(①)原子の拡散に支配される。冷却過程で冷却速度が増すとその拡散が追い付かなくなり(②)相から(③)相への変態が遅れる。すなわち冷却速度の増加とともにAr3変態温度もAr1変態温度も低下し、(④)組織や(⑤)組織のような硬化組織となりやすい。
解答例) ①炭素 ②オーステナイト③フェライト④マルテンサイト⑤ベイナイト
Fe-C系平衡状態図とは
Fe-C系平衡状態図とは、鉄(Fe)と炭素(C)の合金が、温度と炭素量によってどんな相(フェライト・オーステナイト・セメンタイトなど)で安定するかを示した図です。
熱処理条件を検討する時等に使います。
縦軸が温度で横軸が炭素量を表しています。
炭素濃度が〇〇%の材料が温度〇〇度の時、材料がどういう状態なのかを表してくれるのです。
Fe-C系材料について
Fe-C系の材料は温度や炭素量によって5種類の状態(相)があります。
パターン1 フェライト(α相)
パターン2 オーステナイト(γ相)
パターン3 デルタ鉄(δ相)
パターン4 溶融鉄(L:液相)
パターン5 セメンタイト(炭化鉄、Fe3C)
パターン1~3については鉄の結晶構造が変化を表しています。
純鉄(炭素0%)は常温の状態だと体心立方格子構造(α相)です。
これがパターン1ですね。
純鉄(炭素0%)は高温状態(900℃程度)になると面心立方格子構造(γ相)に変化します。
これがパターン2です。
純鉄(炭素0%)がさらに高温状態(1400℃程度)になると体心立方格子構造(δ相)に変化します。
これがパターン3です。
鉄(金属)の原子は規則的に配列しているのです。
鉄は温度によってその配列が変わるということです。
結晶構造の変化(相変態)

この相変態で1点超絶重要なことを覚えておいて下さい。
パターン1のフェライト(α鉄)がパターン2のオーステナイト(γ鉄)になると炭素を固溶できる量が大幅に増加するということを。
α鉄(体心立方格子構造)が固溶できる炭素量は最大でも0.02%ですが、γ鉄(面心立方格子構造)になると最大約2%(2.14%)まで炭素を固溶することができるのです。
超絶超絶重要なので、もう一度いいます。
オーステナイト状態のとき炭素含有量が大幅に増加するのです。
しっかり理解しておきましょう。
そしてさらにさらに高温状態(1600℃程度)になると純鉄は固体では居れなくなり、液体となります。
これがパターン4です。
フェライトと炭素が結合してできるのがセメンタイト(Fe3C)です。
これがパターン5ですね。
このセメンタイト(Fe3C)が生成される比率によって金属の性質が大きく異なるのです。
つまりFe-C系の材料は炭素量によって生成される金属組織が変化するのです。
炭素量0.02%以下では鉄、0.02~2%の範囲では鋼、約2%(2.11%)を超えると鋳鉄となります。
α鉄が固溶できる炭素量の最大は0.02%でしたね。
炭素量0.02%以下であれば炭素は全てα鉄が固溶できます。
つまり常温でα鉄(フェライト)のみの組織となるのです。
これが鉄です。
炭素量0.02%を超えると、α鉄(フェライト)が炭素を固溶しきれなくなります。
α鉄に固溶しきれずに余った炭素が、α鉄(フェライト)と化合してセメンタイト(Fe₃C)として析出するのです。
フェライトとセメンタイトが緻密に層状に析出されている組織をパーライトと呼びます。
フェライトとセメンタイトが緻密に層状に析出されるためにはオーステナイト状態からゆっくりと冷却される必要があります。
パーライト単相、またはフェライト・パーライトの混合組織のことを鋼と呼びます
これらの組織を生成させるためにはオーステナイト(γ鉄)状態の時に炭素を完全に固溶する必要があります。
オーステナイト(γ鉄)が固溶できる炭素量の最大は約2%(2.14%)でしたね。
つまり炭素量0.02%~2%のときの常温でパーライト単相、またはフェライト+パーライトの混合組織となるのです。
これが鋼です。
ちなみに炭素量が0.76~0.8%の時、共析鋼と呼びます。
これはオーステナイトから冷却されて析出される組織がパーライトのみになる鋼です。
フェライト+パーライトにも、パーライト+セメンタイトにもなりません。
パーライト単相の組織です。
これが共析鋼です。
そして炭素量が2%を超えた時、材料の温度を上げて、オーステナイト(γ鉄)状態にしたとしても、炭素を完全に固溶することができなくなります。
オーステナイト(γ鉄)に固溶できた炭素分はパーライトとして析出しますが、オーステナイト(γ鉄)に固溶できなかった炭素はセメンタイトとして析出されます。
この場合に常温で生成される組織は、パーライト+セメンタイト(Fe₃C)となるのです。
これが鋳鉄です。
炭素量によって生成される金属組織表

Fe-C系平衡状態図の使い方
まずAc1とAc3とAr3とAr1について理解しておきましょう。
この4つはある温度を表しています。
Ac1は昇温時にオーステナイト化が始まる温度です。
Ac3は昇温時にオーステナイト化が完了する温度です。
Ar3は冷却時にオーステナイトからフェライトの析出が始まる温度です。
Ar1は冷却時にオーステナイトからフェライトへの変態が完了し、パーライト変態が開始する温度です。
Ac1とAc3について

Ar3とAr1について

それでFe-C系平衡状態図の使い方を説明します。
炭素濃度0.15%の材料を1000度まで上昇させるとどうなるでしょうか。
Ac3変態点を超えるので、オーステナイト単相組織になります。
炭素濃度0.15%の材料を1000度まで上昇させた時のFe-C系平衡状態図

そして炭素濃度0.15%の材料を1000度から室温までゆっくり時間をかけて冷やすとどうなるでしょうか。
オーステナイト単相から冷却されていき、Ar3未満の温度でオーステナイト(γ鉄)→フェライト(α鉄)+オーステナイトとなる。そしてさらに冷却され、Ar1未満の温度でオーステナイト(γ鉄)がパーライト変態を開始し、フェライト(α鉄)+オーステナイト(γ鉄)→フェライト(α鉄)+パーライトとなる。
炭素濃度0.15%の材料を1000度から常温まで冷却させた時のFe-C系平衡状態図

このようにしてFe-C系平衡図は使用します。
熱処理条件の選定等に役立てます。
冷却速度について
さきほど説明した通り、炭素濃度0.15%の材料を1000度から常温までゆっくりと冷却した場合には、フェライト+パーライトの組織が生成されます。
しかし急速に冷やした場合どうなるか。
マルテンサイトやベイナイトなどの硬化組織が生成されるのです。詳しくはWES1級対策 溶接用連続冷却変態図(CCT図)についてを参照下さい。
オーステナイトからフェライト+パーライトが生成されるのは冷却工程においてAr3未満の温度となったときにフェライトが固溶しきれなくなった炭素を吐き出しながら冷却するから成り立つ現象なのです。
冷却速度が遅いからAr3からAr1まで十分に時間をかけて冷却されるのです。
つまり炭素が拡散できる時間があるということです。
冷却速度が速くなるとこうはいきません。
炭素が拡散できないのです。
オーステナイトは簡単に言うとフェライトの温度を上昇させることで固溶できる炭素量を増やした状態です。
オーステナイト(高温状態)はフェライト(常温状態)では固溶しきれないほどの炭素を固溶しています。
このオーステナイト状態から急激に冷却すると炭素をはき出す時間がないので無理やり炭素を固溶させた状態でフェライト(常温)になることになります。
ここで生成される組織が硬くて脆いマルテンサイトやベイナイトなのです。
炭素量が多ければ多いほど拡散に時間が必要です。
つまり炭素量が多いほどこの硬化組織は生成されやすいのです。
まとめ
Fe-C系平衡状態図とは材料の炭素量とある温度での材料の状態を表してる図です。
鉄はCの量によって状態が変わります。

鉄は温度によって格子構造が変わります。

オーステナイト(γ鉄)とは面心立方格子構造であり、炭素を固溶できる量が上昇します。
炭素を固溶できる量はフェライト(常温時)は0.02%程度だが、オーステナイト(高温時)には2%程度となるのです。
Fe-C系平衡状態図通りの変態をさせるためにはオーステナイト(γ鉄)から時間をかけて冷却しなければなりません。
炭素が拡散できる十分な時間を与えて冷却する必要があります。
炭素の拡散に必要な時間を与えず冷却させた場合、マルテンサイトやベイナイト等の硬化組織が生成されることになります。
炭素量が多いほど炭素拡散に必要な時間を多くなるのです。
よって炭素量が多いほどマルテンサイトやベイナイトが生成されやすくなるのです。
ここまで理解できたらこの例題を解いてみましょう。
図1はFe-C系平衡状態図である。
C量が0.15%の鋼をA点(1000℃)まで加熱した後、冷却するとする。
図1

Aから急冷した場合に生成される組織について炭素原子の拡散速度に関連させて述べよ。
こないだね。
飛行機乗ったんですよ。
座席の上に荷物を収納するところあるじゃないですか。
あそこにリュックサック置いたんです。
目的地についたから、リュックサックを下ろそうとしたんです。
そしたらね、、、、。
リュックサックに手が届かなくて下ろせなくなってしまったのです。
思いっきり背伸びして頑張ったのですが、リュックサックの表面を指で撫でることしかできませんでした。
ひたすら頑張ってリュックサックを指でなでていると、優しいオーストラリア人っぽい女性の方がリュックサックをとってくれました。
僕は言いました。「Thank you!!!」
英語はしゃべれないけど言いました。「Thank you!!!!」
あまりにも恥ずかしかったので付け加えました。「I am very short!」
その女性だけはなく周りの人がみんな笑っていました。
女性の方は笑いながら言いました。「No problem!!!」
みんな優しくて良かったです。
でも、、、、、、なんか、、、、、、でも、、、、、、、、。
今日も最後まで見てくれてありがとうございます。
WES1級やWES特別級、非破壊検査(UT、PT、MT、RT)の試験問題等で質問等あれば、コメントしてください。
身長を伸ばしたいRYOでした。


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